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【労働基準法】木造家屋建築工事で一斉指導 8割の現場で違反確認/石巻

 宮城労働局が7月、石巻労働基準監督署管内の木造家屋建築工事で実施した一斉監督指導の結果、ほぼ8割に当たる現場で労働安全衛生法違反があったことが分かった。同署は高所からの転落など重大事故につながる恐れが大きい現場に設備使用停止などの行政処分を行うとともに、安全対策の徹底を指導している。

 一斉監督指導は7月11~22日、東日本大震災の被災者が自立再建するなど多くの住宅建築工事が施工されている石巻、仙台の労基署が実施。担当者がそれぞれの管内を回り、違反が疑われる現場で抜き打ちで行った。

 指導箇所は石巻管内が14カ所で、うち11カ所で違反を確認。違反率は仙台管内(指導23カ所、違反16カ所)より高かった。

 違反の内容は、囲いや手すりなどの墜落防止措置を講じていなかったのが最も多く8カ所。次いで、元請会社が安全指導などの措置を果たしていなかった(5カ所)、作業主任者の氏名と職務の周知がされていなかった(3カ所)とソフト面の問題が上位だった。

 木造家屋建築工事の労働災害は長期的には減少傾向にあるが、石巻管内では今年に入り7月末現在で13件の労災事故が発生。前年同期比で2件多い。昨年は7月まで県内で2件の労災死亡事故が発生、いずれも石巻管内の現場で転落が原因だった。

 宮城労働局監督課は「生命や身体に危険が及ぶ状態での作業が放置されていた。管理者の責任も果たしていないケースも多く、しっかりと安全対策を講じてほしい」としている。

 

 出典:2016/10/18 石巻かほく

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