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【土壌】大津・伊香立の汚染土砂 市、現地封じ込め方針(京都)

 大津市伊香立南庄町の土砂埋め立て地で、有害物質が検出されている問題で、大津市は30日までに、有害物質を含む土砂を現地で封じ込める方針を決めた。建設会社による撤去が進まず、このままでは土砂が放置される可能性があるためで、市は10月10日にも建設会社に対する撤去命令を封じ込めに変更する予定。

 建設会社が市に提出した資料によると、埋め立て地内に深さ6メートルの台形状の土壌管理ピットを作り、ピットを5層の遮水シートで覆って、その中に有害物質を含む土砂6300立方メートルを入れる。その上をアスファルトで覆い、さらに4メートルほど土壌をかぶせる計画。

 土砂の埋め立ては、農地のかさ上げを目的に2011年4月から、建設会社が実施していたが、昨年5月の市の調査で、国の基準では「検出されない」となっているシアン化合物が最大1・8ミリグラム確認された。

 市は昨年6月、建設会社に土砂の搬入中止と撤去命令を出したが、撤去には約2億円と多額の費用がかかることなどから、建設会社は市に対し土砂の処理方法を約3千万円でできる封じ込めに変更を求めていた。一方、地元自治会は封じ込めに反対しているという。

 市不法投棄対策課は「封じ込めなら建設会社に施工の意志があり、早期の状況改善が見込める。周辺や下流の環境に対する影響を考えると、土壌汚染対策法に基づく封じ込めが最善」としている。

出典:2014/10/01付 京都新聞朝刊
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