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【汚泥】下水道施設から流失 周辺で異臭 / 滋賀県高島市

 滋賀県高島市の福井正明市長は3日、下水道施設の市朽木浄化センター(同市朽木野尻)から放流先の農業排水路に汚泥が流出していたと発表した。被害は無く、法令違反はなかったが、市環境センターが基準値を超えるダイオキシン類を出し続け、2014年6月に発覚した際の教訓が生かされていないとして謝罪した。

 市によると、7月23日午前9時半ごろ、住民から同センター周辺で「異臭がする」との通報を受け、市職員が現場を確認したところ、隣接する排水路(幅約1メートル)で全長約120メートルに渡り、流出した汚泥が堆積していた。ただちに汚泥を除去し、安曇川への流出を防止した。その後、放流水や安曇川の水質検査を行った結果、基準値内の水質を維持していたという。

 しかし、11年ごろから、計画流入水質のうち生物化学的酸素要求量(BOD)や浮遊物質量(SS)などで基準値を上回る汚水が同センターへ恒常的に流入し、施設の処理能力を超えて運転を継続していたことが分かった。砂ろ過設備が14年3月には目詰まりを起こすなど機械設備の一部が故障し機能不全を起こしていたが、必要な改修を実施せず、長期にわたって放置してきたという。

 市では8月末をめどに機械設備を修理し、施設の浄化機能を高めるとしている。福井市長は「市政運営上の不祥事事案だ」とした上で「これまでの再発防止策ではなく、抜本的な対策の検討が必要であると痛感している。おわびさせていただきます」と謝罪した。

 

出典:2017/8/3  京都新聞社

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