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【土壌】オリンパス 旧事業所の土壌から有害物質検出 物質除去、入替え対策(長野)

 オリンパス(東京)は29日、老朽化に伴って解体予定の岡谷事業所(岡谷市)敷地の土壌から、環境基準の約1100倍に当たる六価クロムなどの有害物質を検出したと発表した。一方で敷地内に深さ約25メートルの観測井戸を6カ所掘って調べたところ、地下水からは基準を超える有害物質は検出されなかったとした。建物の解体後、有害物質の除去や土の入れ替えなどの対策を取るという。

 

 同日の住民説明会と記者会見で明らかにした。六価クロムは水に溶出した状態で1リットル当たり56ミリグラムを検出。基準の約12倍に当たる土壌1キロ当たり1900ミリグラムの鉛も検出した。トリクロロエチレンやカドミウムも基準を上回った。
 岡谷事業所は1943(昭和18)年、同社前身の高千穂光学工業が戦時疎開して開設。かつてカメラのレンズ研磨や部品のメッキ処理をしており、洗浄液などが地中に浸透したとみられるという。事業所は2013年10月から操業していない。
 調査は土壌汚染対策法に基づき昨年4~12月に実施。2万1155平方メートルの敷地を10メートル四方に区切り、全218区画のうち65区画で基準を上回る有害物質が検出された。同社は事業所の跡地利用は検討中としている。

 

出典:2015/01/30 信濃毎日新聞 朝刊

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